前々回でお話ししたリモート OUTQ を作る方式は、単なる LPR 印刷なので、プリンターに対して印刷データを送信するだけの方式です。そのため、プリンターの電源が入っていなかったり、用紙切れが発生していても、それをエラーとして検知することはできません。今回、お話しする装置記述を作る方式では、TCP/IP の世界で定義された SNMP(Simple Netwrok Management Protocol)を使って、簡単なエラー状態を OS/400 が把握することができます。
注意 : 装置記述の作成は特殊権限が必要なので、ユーザーIDは、QSECOFR で行なってください。
1. 先ず、次の手順で装置記述を作ります。5250 端末画面で、"CRTDEVPRT"というコマンドを入力して F4 キーを押します。この画面で使用しているパラメーターは、次のようになります。
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| CRTDEVPRTを実行した画面-1 |
- 装置記述 : 任意ですが、この名前はそのまま OUTQ の名前になります。(なお、ライブラリーは自動的に"QUSRSYS"になります。)
- 装置クラス : "*LAN"が指定です。
- 装置タイプ : "3812"が指定です。(余談ですが、3812 は1980年代中期に発表された英数データ用のページ・プリンターです。A4とレター・サイズの用紙に対応し、PCには"Proprinter"モードで接続し、他にホスト・システムにも接続可能なモデルでした。)
- 装置形式 : "1"が指定です。
2. 実行キーを押して表示される画面で、"LAN接続機構"に"*IP"を指定してから実行キーを押すと、次の画面になります。パラメーターは次のように指定します。
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| CRTDEVPRTを実行した画面-2 |
- ポート番号 : "9100"が指定です。
- フォント 識別コード : "11"が指定です。
- 用紙送り : 通常のカット紙用のレーザー・プリンターの場合は、"*AUTOCUT"が指定です。(連続用紙の場合は、"*CONT"になります。)
その下の"印刷装置エラー・メッセージ"が、デフォルトの"*INQ"の場合は、OS/400 にエラー・メッセージが通知され、メッセージ応答が求められます。"*INFO"に変更した場合は、エラー・メッセージが通知されるだけです。
3. パラメーターを入力したら、次ページの画面を表示します。"非活動タイマー"に"*SEC15"を指定してから実行キーを押すと、次の画面になります。
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| CRTDEVPRTを実行した画面-3 |
ここで重要なのが、"ホスト印刷の変換"です。"*YES"にすることで、OS/400 が印刷データを、その下の"メーカー・タイプ, 型式"で指定する形式の印刷データに変換して、接続先のプリンターに送信します。
"メーカー・タイプ, 型式"で F4 キーを押すと、前々回お話した、リモートOUTQ を作成する時と同じ選択肢が表示されます。
http://as400printhelp.blogspot.jp/2015/08/hpt-outq.html
ここでは、PAGES プリンター用として"*IBMPAGES300"を指定します。
なお、その下の"用紙入れ1、2"は給紙トレイ、"エンベロープ・ソース"は封筒用のトレイを意味しますが、まだ試してみたことがありません。
4. 次ページの画面ではパラメーターを次のように指定します。
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| CRTDEVPRTを実行した画面-4 |
- リモート・ロケーション : プリンターのIPアドレスか、ホスト名を指定します。
- システム・ドライバー・プログラム : これは"*IBMSNMPDRV"が指定です。この指定によって、OS/400 は、プリンターが"SNMP"の規格に従って把握している状態を知り、エラーの場合はエラー・メッセージを通知することになります。
5. 実行キーを押して装置記述が生成できたら、後は、"STRPRTWTR"コマンドを実行して OUTQ を使用可能な状態にします。
では、この OUTQ を使って印刷した場合、実際にエラーはどのように通知されるでしょうか ?
1. OUTQ "SP8200"のプリンターが、電源 OFF の場合
メッセージ : CPA3387 : (C R) 装置 SP8200 が使用できない
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| プリンターが電源OFFの場合 |
この後、プリンターの電源を入れて、"R"で応答すると、印刷可能になります。
2. OUTQ "SP8200"のプリンターが、用紙切れの場合
メッセージ : CPA405C : (C R) 装置 IP8200 の入力トレイに問題がある
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| プリンターが用紙切れの場合 |
この後、用紙を補給して、"R"で応答すると、印刷を再開します。
再開する開始ページを指定することはできませんが、プリンターの電源を切らない限り、プリンター内部のメモリーに保管されて印刷処理を待っているページから印刷再開しますので、問題は無いはずです。
3. OUTQ "SP8200"のプリンターが、用紙ジャムの場合
メッセージ : CPA404D : (C R) 装置 IP8200で用紙ジャムが起こった
この後、ジャムした用紙を取り除いてプリンターを印刷可能状態に戻して、"R"で応答すると、印刷を再開します。印刷開始ページを指定することはできませんが、プリンターの電源を切らない限り、プリンター内部のメモリーに保管されて印刷処理を待っているページから印刷再開しますので、問題は無いはずです。