始めの言葉

「プリンターから印刷できて当たり前」と、ユーザーからもSIerからも軽視されがちなプリンターの世界ですが、実際にはお困りだったり、思ったような印刷結果が得られないまま我慢してお使いの皆様のために、今までの経験が役立てばと、このブログを立ち上げました。印刷の基本から、応用情報、問題の解決方法を情報発信すると共に、PDF化など、これからどうするかについても、ご相談に乗れれば幸いです。ご質問はコメントでお寄せください。

2017年10月1日日曜日

AS/400 プリンティングに求められるソリューション 第8回 - Mapping Suite のお客様第2号 -

前回のお話でご紹介したケアコム様と並行して、"滝川"というお客様にも Mapping をご提案していて、ほぼ同じ頃にご契約いただきました。
"滝川"様は、理容・美容・エステ・ネイルの用品、機器、設備の総合商社です。日本に"エステティック"という言葉を初めて導入したとのことです。
"滝川"様が、Mapping をご契約いただくに至った大きな動機は、印刷コストの削減です。
公開されている事例に記載されているように、AS/400 からの出力用に使用されていたライン・プリンターが 7台、ドット・プリンターが 30台あり、3年以内に全てが更新の時期を迎えていました。
Mapping 導入後の Mapping セミナーでは、実際にお客様にご講演いただいたのですが、その中でお客様は、次のようにおっしゃっていました。

- システム部の悲しい性(さが)として、内部処理をどれだけ改善しても、ユーザー部門から評価されない。

- それならば、効果が見えやすい画面と帳票を改善しよう。

- ライン・プリンターとドット・プリンター(合計 37台)を新しいモデルに置き換えるだけでは、約3,000万円の費用が掛かることが見込まれる。それならば、これを機に"A4 サイズ・カット紙を中心とした出力環境の移行を検討しよう。

このように考えて、様々な帳票ソリューションを検討されたそうです。その中で、Mapping をご採用いただいた理由は、他のほとんどのソリューションが、Windows Server を建てる必要があるのに対し、Mapping は、AS/400 の中で処理が完結するため、Windows Server が不要な点でした。
カット紙化するために導入されたレーザー・プリンターは、印刷速度が 75ページ/分や 50ページ/分の高速機やデスクトップ型のものと併せて、22台です。この台数になったのは、従来よりも印刷速度が高速化できたことによる、プリンターの集約化の効果によるものです。
更に、配送センターには 5台のラベル・プリンターも導入しても、導入費用を半額に抑えることができました。

コストの削減という観点では、用紙コストの削減も見逃せません。従来のストック・フォームや、納品書等の複写伝票が、安価なA4 サイズや A3 サイズのカット紙に切り替わったこと、明細帳票や保存資料には、できるだけ両面印刷を活用して印刷枚数を削減することにより、インク・リボン代よりもトナー代が高くなったことも含めても、年間 200万円以上のランニング・コストの削減ができたとのことです。

特に"両面印刷"については、お客様の次の言葉が印象に残っています。
1. 従来の連続用紙の良いところは、印刷後の用紙がまとまっていることであり、それに対してカット紙は、大量に印刷した後の用紙の取り扱いに注意しないと、大変なことになる。カット紙の欠点を防ぐには、プリンターのオプションの機能を使って、印刷後に自動的にステープル止めすることにする。

2. 社内向けのストック・フォームに印刷していた帳票を A4サイズ用紙を横長に使用して印刷させてみたところ、ユーザー部門から、文字が小さくなって見え難くなったというクレームになった。そこで、一部の帳票は、ストック・フォームとサイズが似ている A3サイズのカット紙に移行することにした。

3. 社内向けの帳票は、両面印刷にすることによって、用紙の枚数を半減させることができる。ただし、ステープル止めのスペースを取るために、奇数ページは左余白、偶数ページは右余白を大きめに取るように帳票設計したい。->これは、MapDraw の両面印刷用の設計機能を使って、簡単に実現できました。(参照->連続用紙への印刷から、カット紙への印刷に移行する -第5回 縮小して両面印刷する-)

講演では、お客様はその他にも良かった点として、次のことをおしゃっています。
1. 5250 端末でのプリンタ制御が不要になった。つまり、現場は、端末の操作、メッセージの応答、OUTQの操作等を全く意識する必要が無くなり、負担が減った。

2. プリンター資源が統合、用紙在庫のスペースや、書類の保管スペースが削減できた。つまり、A4 サイズ用紙はストック・フォーム(汎用用紙)の半分の大きさで、両面印刷も可能である。

逆に、ご苦労された点としては、次の点を上げられました。
A4サイズに拘ったが故にプログラムの修正が発生した。
1. ストック・フォーム -> B4、A3用紙への移行は、用紙サイズがほぼ同じだったため、楽だった。

2. ストック・フォーム -> A4用紙への移行には、CL プログラム(OVRPRTFコマンド)の修正が必要だった。
具体的には、基幹システムの帳票が 1400本あったため、8人の要員で、その他の業務を行ないながら、3か月掛かった。

そして最後には、次のようにおっしゃって、締めくくっていただきました。
- Mappingは安心して、導入できるソフトウェア

- 舗装された道は、既に出来上がっている。

- あとは、そのルートに乗っかるだけ!
Mappingを使った滝川様の印刷システム

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