始めの言葉

「プリンターから印刷できて当たり前」と、ユーザーからもSIerからも軽視されがちなプリンターの世界ですが、実際にはお困りだったり、思ったような印刷結果が得られないまま我慢してお使いの皆様のために、今までの経験が役立てばと、このブログを立ち上げました。印刷の基本から、応用情報、問題の解決方法を情報発信すると共に、PDF化など、これからどうするかについても、ご相談に乗れれば幸いです。ご質問はコメントでお寄せください。

2019年3月3日日曜日

XPS 形式の中間ファイルを使った PDF の加工 第 3 回

今回は、用紙サイズを変更する方法をお話しします。
用紙サイズは本来 MapDraw を使用して帳票設計を始める際に決めているものですが、ここでは、帳票設計時の用紙サイズ XPS ファイルを生成した後で、用紙サイズを変更します。
用紙サイズの変更に当たっては、map_xps に 3 種類の異なったパラメーターが用意されていて、それぞれの変更法は次のとおりです。
-paper:XXX <- 内容に変えずに、用紙(ページ)サイズのみを変更します。
-scale:XXX <- 用紙サイズを変えずに、ページの内容のサイズを変更します。
-changeformat:XXX <- 内容も含めて、用紙全体のサイズを変更します。(縦横の比率を維持します。つまり、通常の拡大縮小を行います。)

また、使用可能な用紙サイズの値は次のとおりです。: AUTO, EXECUTIVE, LETTER, LEGAL, LEDGER, A4, A3, A2, A1, A0, MONARCH, COM10, DL, CS, B5
規格外のサイズの指定も可能で、その方法は、次のとおりです。
-changeformat:xx.xx,xx.xx[,cm|in|mm]
- 2 つの小数は、幅と高さです。
- 小数の区切りは、‘.’ (ドット)です。
- 値同士の区切りは‘,’(カンマ) か ‘;’ (セミ・コロン)です。
- 単位はオプションです。: cm (デフォルト), mm または in(インチ)

1. 用紙サイズのみを変更します。
いつものベイトップ書房の見積書の xps ファイルに対して、次のように用紙サイズのみを "A3" サイズに変更します。
-paper:A3 を指定する
その結果、生成された xps ファイルを XPS ビューアーで開くと次のように、内容は A4 サイズのままで、A3 サイズに変わっていることが分かります。
生成された XPS ファイルの表示
2. 用紙サイズは変えずに、内容のみサイズを変更します。
用紙サイズは A4 のままで、内容のみ縦横それぞれ 50% 縮小します。指定方法は次のとおりです。
内容のみ縦横 50% 縮小の設定
その結果、生成された xps ファイルは、次のように、用紙サイズは A4 サイズのままで、内容が縦横 50% に縮小されていることが分かります。
内容のみを縦横 50% に縮小
3. 内容も含めて全体を A3 サイズに拡大します。
指定方法は、次のとおりです。
全体を A3 サイズに拡大
生成された XPS ファイルを XPS ビューアーで開いても、A3 サイズになったか分かり辛いので、次のように PDF ファイルに変換します。
PDF ファイルに変換
生成された PDF ファイルのプロパティを見ると、次の画面のように、"ページ・サイズ" が、297x420mm つまり A3 サイズとなっていることが確認できました。
A3=297x420mm サイズになっていることの確認

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