1. 自動保存
帳票設計作業中に、PC や MapDraw が使用不可能な状態になってしまって、それまでの努力が水の泡になってしまう可能性(多くは、ネットワークや PC 自体に起因します)が想定される場合に、この設定を行ないます。自動保存にチェックを入れると、その横にある "間隔(分)" 欄に数字が指定できるようになります。そこに設定した時間毎に自動保存するようになりますので、"MapDraw" を再起動した時には、保存時点での画面の状態が表示されますので、そこから作業を再開できます。
ただ、共有フォルダーをネットワーク・ドライブ上に設定した場合には、自動保存時にネットワークを通じて IFS にアクセスしますので、ネットワークの負荷が大きい環境では、自動保存の度に待たされることになります。
プリファレンス画面の下の方に、".bak ファイルを作成する" というチェック・ボックスがありますが、こちらは、プロジェクト・ファイルの保管時にバック・アップ用のファイルも自動的に作成するための設定でから、少し趣旨が違います。
MapDrawのプリファレンスの設定 |
2. PDF ファイルにフォントを埋め込まない
デフォルトの状態では、チェックが入っていないということは、Mapping が生成する PDF ファイルには、フォントが埋め込まれているということです。フォントが埋め込まれているというのは、何を意味しているでしょうか ?
MapDraw を使った帳票設計では、Windows にインストールされている様々なフォントを指定できます。特に、1 次元バーコードを表示させるには、MapDraw に付属するバーコード用のフォントを Windows にインストールして、フォントの組み合わせとして使用します。
そのようにして様々なフォントを使った帳票の PDF ファイルに、もしフォントが埋め込まれていなかったら、同じフォントをインストールされていない他の Windows PC 上で PDF ファイルを表示すると、帳票が意図通りに表示されないことになります。表示だけでなく、受信した PDFファイルをプリンターの内部で開いて印刷する "PDFダイレクト印刷" でも、意図通りの印刷結果が得られないことになります。
もちろん、フォントを埋め込まない方が、PDF ファイルのサイズは小さくなります。また、Mapping と連携する電子帳票ソリューションでは、フォントを埋め込まない PDF ファイルを前提としているものがあります。それらが必要な場合には、ここにチェックを入れて、どの PC でも標準でインストールされている "MS 明朝" や "MS ゴシック" をフォントに使用すれば良いと思います。
3. 四則計算欄の桁区切りと小数点
MapDraw では、帳票設計の機能の一つに四則計算があります。つまり、スプール・データの中の値に対して、足し算、引き算、掛け算、割り算をした値を表示させるというものです。例えば、明細書のページ毎に小計を計算して表示し、最後のページに総計を表示させるといった使い方も可能です。
ただ、Mapping の発表前に研修を受けて検証テストしていた時に、この機能を使った計算結果が正しくないという問題が見つかりました。Mapping 社の担当者もそんなはずは無いと言って調べた結果判明したのは、Mapping 社のあるフランスも含めたヨーロッパでは、3桁区切りに点(ピリオド)を使用し、小数点にはカンマを使用するという、日本とは逆の使い方だという文化の違いでした。ちなみに、US は日本と同じです。その結果を受けて、MapDraw と、Mapping 本体のプログラムでは、この設定をユーザーが設定できるようになったという経緯があります。
4. 開いた時にプロジェクトをロックする
1 つのプロジェクトを複数のユーザーが同時に編集してしまうことを防ぐために、ここにはチェックを入れておくことをお勧めしています。
前回のお話で重要な点が漏れていました。共有フォルダーの設定欄を設定するために、右横のボタンを押して IFS 上の "mapping" フォルダーを指定する際には、"mapping" の右横に手動で "\" マークを入力する必要があります。日本語キーボードでは "\" キーを使用しますが、画面にはバック・スラッシュで表示されます。
必要な設定が終わったら、"サーバー名" 欄に、任意の名前を入力して、"追加" ボタンを押します。その直後には入力したサーバー名の表示が消えたように見えますが、横の上三角ボタンか下三角ボタンを押すと現れます。その状態で、OK ボタンを押した後に、MapDraw を再起動します。
以上で、MapDraw の準備は完了です。なお、お分かりのように、複数のサーバー名、つまり設定の組み合わせを登録して、必要に応じて選択することができますので、例えば、開発用サーバー環境と運用サーバー環境が別にある場合には、それぞれの設定をサーバー名として保存して切り替えて MapDraw を使用します。
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