ちなみに、PAGES のコマンド解説書は、こちらのサイトからダウンロード可能です。ここでお話しするのは、このマニュアルに記載されていないコマンドということになります。
1. 用紙トレイ選択コマンド
プリンターの機構として、付属する用紙トレイ(給紙トレイ)が増えたため、コマンド自体は変わっていませんが、パラメーターが増えています。
書式 : 1B 7E 46 00 05 00 00 N 00 00
パラメーター N : 00 トレイ1
01 全面給紙トレイ
02, ... 05 トレイ2... 5
11, ... 1B(用紙のサイズに応じた用紙トレイを指定します。)
11 = A3, 12 = B4, 13 = A4, 14 = B5, 15 = A5, 16 = B5, 18 = レター・サイズ,
19 = リーガル・サイズ
1A = はがき, 1B = エグゼクティブ
2. 排紙トレイ選択コマンド
これは、新設のコマンドです。前回もお話したように、後処理オプションを取り付けることにより、容量の異なる排紙トレイを選択し、更に印刷面をフェイス・アップ(上向き)か、フェイス・ダウン(下向き)にするかの指定も同時にできるようにするために、追加されたコマンドです。
書式 : 1B 7E 47 LEN 00 00 BIN FACE [DEST1 ... DESTN] 00 00
パラメーター
LEN : 以降に続くパラメーターのバイト数
BIN : 排紙トレイを指定
00 = メインの排紙トレイ
01 = フェイス・アップ・トレイ
02 = フィニッシャー・トレイ1
03 = フィニッシャー・トレイ2
04 = フィニッシャー・トレイ3
FA = フィニッシャー・トレイ自動切換え。フィニッシャー・トレイ1から排紙し始めて、一杯になるとフィニッシャー・トレイ2、次にフィニッシャー・トレイ3と自動的に排紙先を切り替えます。
FC = DESTnに従って、複数の排紙トレイを切り替えます。
FACE : 印刷面を上(フェイス・アップ)か、下(フェイス・ダウン)を指定しますが、あくまでもフェイス・アップ / ダウンの切り換えが可能な排紙トレイが対象です。
00 = フェイス・アップ
01 = フェイス・ダウン
DEST : ページ単位で排紙トレイを切り替える場合に使用します。ページ単位で排紙トレイが、DEST1 から始まって、DESTN まで切り替わり、次は DEST1 に戻って繰り返します。BIN に FC を指定した場合に有効です。
3. コピー・コントロール・コマンド
両面印刷、マルチ・アップ(N-Up)印刷、2面印刷を指定するコマンドです。
マルチ・アップ(N-Up)印刷は、複数のページを縮小して 1 ページにまとめて印刷するものです。
2面印刷は、A3 サイズ用紙に、A4 サイズのページを縮小しないで 2 ページ並べて印刷する、あるいは、B4 サイズ用紙に、B5 サイズのページを縮小しないで 2 ページ並べて印刷するものです。
書式 : 1B 7E 3B LEN 00 00 DPLX MLTI SCALE LINE N CTRL1 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 CTRL3 00 00 00 00
パラメーター
LEN : 以降に続くパラメーターのバイト数(00 04 か 00 1D のどちらかです。)
DPLX : 両面印刷を指定
00 = 片面印刷
01 = 両面印刷(長辺綴じ)
02 = 両面印刷(短辺綴じ)
MLTI : マルチ・アップ(N-Up)印刷を指定
01 = 1ページを1枚の用紙に印刷します。
02 = 2ページを1枚の用紙に印刷します。
04 = 4ページを1枚の用紙に印刷します。
06 = 6ページを1枚の用紙に印刷します。
08 = 8ページを1枚の用紙に印刷します。
09 = 9ページを1枚の用紙に印刷します。
10 = 16ページを1枚の用紙に印刷します。
SCALE : マルチ・アップ印刷のための縮小指定
00 = マルチ・アップ印刷のために縮小します。
01 = 縮小しません。
LINE : マルチ・アップ印刷されたページの境界に印刷する線を指定
00, 07 = 実線
01 = 点線
02 = 短破線
03 = 一点鎖線
04 = 二重点線
05 = 長破線
06 = 二点鎖線
08 = 透明線
N : コピー部数を指定(1 バイト)。コピーする対象は、印刷される用紙で、1 部から 999 部まで指定できます。
CTRL1 : マルチ・アップ印刷する際のページの配列の原点を指定
00 = 左上を原点にして、ページを配列します。
01 = 右上を原点にして、ページを配列します。
02 = 右下を原点にして、ページを配列します。
03 = 左下を原点にして、ページを配列します。
CTRL3 : マルチ・アップ印刷する際のページの配列の方向を指定
00 = 横方向にページを並べます。
01 = 縦方向にページを並べます。
MLTI=04, LINE=00, CTRL1=00, CTRL3=01を指定した場合 |
MLTI=04, LINE=00, CTRL1=00, CTRL3=00を指定した場合 |
4. ジョブ識別コマンド
印刷ジョブ単位でオフセット排紙(印刷結果を仕訳し易くするために、左右にずらして排紙すること)を指定するコマンドです。
書式 : 1B 7E 3C LEN 00 00 ID CTRL FLAG 00 00
パラメーター :
LEN : 以降に続くパラメーターのバイト数(00 05 か 00 08 のどちらかです。)
ID : 印刷ジョブの識別番号を 2 バイトで指定。00 00 から FF FF までが使用可能。
CTRL : 印刷ジョブの開始と終了を指定
00 = 印刷ジョブ終了
01 = 印刷ジョブ開始
FLAG : オフセット排紙を指定
00 = オフセット排紙しない
01 = オフセット排紙する
5. コピー枚数指定コマンド
コピー部数を指定するコマンドです。
書式 : 1B 7E 33 LEN FLAG N
パラメーター :
LEN : 以降に続くパラメーターのバイト数(00 03 か 00 04 のどちらかです。)
FLAG : コピー部数を 1 バイトで指定するか、2 バイトで指定するかを指定
01 = 1 バイトで指定
02 = 2 バイトで指定
N : コピー部数を指定。FLAG = 01 の場合は、01 から FF。(1 部から 255 部) FLAG = 02 の場合は、00 01 から 03 E7。(1 部から 999 部)
6. メディア・サイズ設定コマンド
補助給紙トレイにセットされた用紙のサイズを設定するためのコマンドです。非定型サイズの用紙を使用する場合、通常は操作パネル上の初期設定で、縦横の長さを設定しますが、このコマンドを使うと、このコマンドで設定された用紙サイズが優先されます。その結果、サイズの異なる非定型サイズ用紙を何種類か使用する場合には便利なコマンドです。
書式 : 1B 7E 2F 00 07 00 38 40 Xm_EXT Ym_EXT
パラメーター :
Xm_EXT : 用紙の幅(n/1440 インチに換算した時の n の値。13 80 から 49 20 まで有効。)
Ym_EXT : 用紙の長さ(n/1440 インチに換算した時の n の値。21 30 から 70 80 まで有効。)
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