5227-001、5227-011
これ以前に、5224 や 5225 という日本語を印刷できるライン・プリンターがあったということを聞いたことがあります。実物は私も見たことがありません。ただ、解像度が低いため、日本語プリンターの範疇には入れられないと聞きました。5577 シリーズと同じ、180dpi の解像度で、24x24 ドットの漢字が印刷できる、国内製造の印刷機構を持ったライン・プリンターとしては、初めてのモデルであることは、確かです。
<001モデルと011モデルの違い>
"001"モデルは、Twinax インターフェイスを持った、System36/38(発表当時は、まだ AS/400 は出ていません。)接続用のモデルです。"001"モデルの後に発表された"011"モデルは、COAX インターフェイスを持った、メイン・フレームと呼ばれる汎用コンピューター接続用のものです。
<"5227-001"プリンターの主な仕様>
- 印刷速度 : 180 行/分
- 想定月間平均印刷枚数 : 8,000枚(15x11 インチ・サイズ用紙)
- 複写枚数 : オリジナル + 4 枚(コピー強化モード無し)
- 内蔵日本語フォント : IBM 明朝体、旧JIS規格
- 英小文字と半角カナの共存印刷 : 不可
- バーコード・コマンド : 非対応
- 販売期間 : 1985年(001モデル)1986(011モデル)年 - 1995/05/31
- 保守終了 : 2000年12月31日
5327-001、5327-011
また、5327 プリンター用に開発されたインク・リボンやカセットは、5427、5400-L10/F10を除く、その後のライン・プリンターのモデルに共通に使用できるようになっています。
5327プリンター |
<001モデルと011モデルの違い>
"001"モデルは、Twinax インターフェイスを持った、AS/400 接続用のモデルです。一方、"011"モデルは、5227 の場合と異なり、インターフェイスはパラレル・インターフェイスとなっています。そのため、制御コマンドも"5577"モードとなっています。
5227-011モデル同様、汎用機からの印刷を想定しているのですが、3270PC(DOS版のホスト・エミュレーター)や、ダム端末と呼ばれていたホスト接続専用端末に接続して、それらを介してホスト・システムと接続する仕組みとなっています。これは、5227-011のように、プリンターが COAX インターフェイスを持つということは、ホスト・エミュレーション端末をプリンターの内部に持つことを意味していて、その結果、多大な開発コストが掛かることになります。5227 の時のそのような苦い経験を生かして、5327-011 では、ホスト・システムとの間に端末を置くこととしたわけです。
<"5327-001"プリンターの主な仕様>
- 印刷速度 : 330 行/分(通常速モード)
430行/分(高速モード、18x24 ドットという高さ2/3の文字になります。)
- 想定月間平均印刷枚数 : 12,000枚(15x11 インチ・サイズ用紙)
- 複写枚数 : オリジナル + 4 枚(コピー強化モード無し)
- 内蔵日本語フォント : IBM 明朝体、旧JIS規格
- 英小文字と半角カナの共存印刷 : 不可
- バーコード・コマンド : 非対応
- 販売期間 : 1988年 - 1992/02/24
- 保守終了 : 2002年12月31日
余談ですが、5327が開発された時には、その下位モデルとしては、5577 プリンターを Twinax 接続でSCSコマンド対応とした"5317"プリンターが、上位モデルとしては、連続用紙とカット紙両用のレーザー・プリンター"5337"プリンターが、開発、発表されました。しかし、残念ながら、どちらも期待された程には、実績を残せませんでした。330行/分という印刷速度を持つライン・プリンター"5327-001"が、AS/400プリンティングの世界では、圧倒的に主流を占めたと言っても過言ではない実績を残しました。
0 件のコメント:
コメントを投稿