始めの言葉

「プリンターから印刷できて当たり前」と、ユーザーからもSIerからも軽視されがちなプリンターの世界ですが、実際にはお困りだったり、思ったような印刷結果が得られないまま我慢してお使いの皆様のために、今までの経験が役立てばと、このブログを立ち上げました。印刷の基本から、応用情報、問題の解決方法を情報発信すると共に、PDF化など、これからどうするかについても、ご相談に乗れれば幸いです。ご質問はコメントでお寄せください。

2016年5月9日月曜日

連続用紙への印刷から、カット紙への印刷に移行する -第8回 事前印刷用紙からの移行-

今回は、前回使用した運送伝票のサンプルを、帳票ソリューションの一つであるMappingを使ってどのように実現するかをお話します。
MapDrawでスプールを読み込んだ画面
初めの画面は、MapDraw に、スプール・データを読み込んで表示させたところです。画面の右側に表示されています。
繰り返しになりますが、スプール・データとしては、今までどおり、1ページには、1件の宛先と依頼主の情報が載っているだけです。
このスプール・データを使って、A4 サイズの中に3面の帳票を設計していきます。

左側の画面では、オーバーレイと呼ばれる、固定文字や罫線を設計する画面です。最下端の"Draw F"が選択されて、黄色に表示されている状態の時に編集できます。
繰り返し行の多いスプール・データの場合には、オーバーレイの設計よりも、スプール・データの配置(Mapping)の設計を先に行い、罫線は、その表示結果に合わせて後から引く方が効率的です。
しかし、今回のスプール・データでは、繰り返し行がほとんどありませんので、先に罫線等のオーバーレイを設計して、そこに後からスプール・データの配置を行なうという手順で進めます。

1. A4 サイズを3面に仕切るため、A4 の縦の長さ 297mm を元に、上端から、99mm、198mm に横線を引きます。( MapDraw の画面では、左上端が座標の原点になります。)
MapDrawでDraw F側に罫線を引いた画面
罫線を選択した後、下端に表示される Y座標の値に、直接、99mm、198mm を入力すると正確に3分割する罫線を引くことができます。(左のサンプル画面では、単位を1/10mmとしているので、Y 座標の値は、990 になっています。)
1本目の罫線を引いたら、それをコピーし、その Y 座標の値に、1980 と入力すれば、簡単かつ正確に2本目の罫線を引くことができます。


2. 3分割した画面に、それぞれ、"1. 送り状"、"2. 貨物受取書"、"3. 発店控(入力票)"の固定文字や罫線を入力して、オーバーレイの設計を完了します。
Draw F側に罫線や固定文字を追加し、コピー、修正した画面

"1. 送り状"用に引いた罫線や固定文字は、コピーして、"2. 貨物受取書"や、"3. 発店控(入力票)"に使用できます。
"貨物受取書"欄を追加してオーバーレイが完成した画面

手順"1"で引いた、仕切り用の2本の罫線は、不要であれば、設計完了後に削除します。折り線として、点線にすることも可能です。

次回では、"Map F"側の画面に切り替えて、スプール・データの中のデータの配置(Mapping)を行ないます。

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