例えば、同じ「かご」という漢字の竹冠の下部が、「龍」ではなく「竜」が印刷されたり、その逆だったり、「ひのき」という漢字が、「檜」だったり「桧」だったりする場合です。
これらの文字は、いわゆる「新JIS規格」と「旧JIS規格」で文字コードと文字の関係が入れ替わった文字の組み合わせの一部です。「いわゆる新JIS、旧JIS」と言ったのは、「新JIS」と言っても、今から30年以上前の、1983年に行われたJISの規格の変更を境に「新」と「旧」の区別をしているからです。
下の表は、557xシリーズ・プリンターの操作マニュアルの付録からの抜粋です。「文字コード」は、Shift-JISコード、(旧)は旧JIS規格、(新)は新JIS規格を表わしています。例えば、文字コードx88B1
新JISと旧JISで文字コードが入れ替わった文字 |
この表の中の他の文字もそうですが、古来の正しい文字とそれを簡略化した文字の組み合わせにおいて、旧JIS規格では正しい文字が値の小さい方の文字コードに、新JIS規格では簡略化された文字が値の小さい方の文字コードに入れ替わったと言えると思います。そのような組み合わせが29組あることをこの表は表わしています。
その結果、これらの文字については、同じ文字コードをプリンターに送っても、プリンターの初期設定が「旧JIS規格」か「新JIS規格」かによって、印刷する文字が逆になってくるということになります。
その他に、新JISと旧JISの間では、新JISで文字が追加されたという違いもあります。左の表も、557xシリーズ・プリンターの
操作マニュアルの付録からの抜粋ですが、ここでは新JISで追加された文字を表わしています。
新JISで追加された文字 |
一方、ややこしいのは、ローマ数字や、株式会社の記号「㈱」は、IBMでも、旧JISの時代から、独自に別の文字コードを定義して持っていたという点です。
(続く)
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