IBM選定文字 |
これらの文字が「IBM選定文字」と言われる文字です。 xFA40の「ⅰ」から、xFA53「Ⅹ」までにローマ数字がありますし、「㈱」もxFA58に、「№」もxFA59にあります。
これらの文字は、前回の新JISで追加される以前からIBMの世界では存在していたこと、新JISでは別の文字コードで追加されたことがお分かりいただけると思います。
つまり、旧JISでは「㈱」はIBM選定文字の1つだったのですが、新JISでは2つ存在することになったのです。
ところで、1983年のJIS規格の変更は、IBMの社内規格とも言えるCCSIDには、どのように反映されたでしょうか?
AS/400や大型の汎用機の世界の文字コード(EBCDIC)では、文字コードの入れ替えは無く、文字コードの「追加」しかありません。
その結果、従来の文字セットに、「新JIS」で追加された文字を追加したのみのCCSID、"CCSID1399"と"CCSID1390"が新たに定義されました。"CCSID1399"と"CCID1390"の違いは、前者は日本語英小文字拡張(CCSID5035)に追加したもの、後者が日本語カナ拡張(CCSID5026)に追加したものの違いです。なお、AS/400の世界では、CCSID1399のみが使用できます。
更にその後、2004年にJISの規格が大幅に改訂され、文字のデザインの変更と文字数の増加が行われました。Windowsのバージョンでは、Windows Vistaに適用されました。詳しくは下記のサイトをご参照ください。
http://home.jeita.or.jp/page_file/20110512150627_F53ZCOuMhJ.pdf
4ページ目をご覧いただくと、文字のデザイン面では、略字だった漢字を元の正しい漢字に戻す変更であることが、お分かりいただけるかと思います。
この規格の変更とプリンターの関係はどうなっているでしょうか?
実は、557x系のドット・プリンターの内蔵フォントでは、このJIS2004の改訂は反映されていません。その結果、内蔵フォントを使うプリンター・セッション経由のPDT印刷では、印刷できない文字が出てくることになるはずですが、実際には印刷できていると思います。その理由は、プリンター・セッションが、JIS2004で追加された文字については、文字コードの代わりに、文字イメージ(Windowsフォント)をプリンターに送信しているからです。
では、Telnet5250Eを使った直結印刷ではどうでしょうか?
(次回に続く)
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