始めの言葉

「プリンターから印刷できて当たり前」と、ユーザーからもSIerからも軽視されがちなプリンターの世界ですが、実際にはお困りだったり、思ったような印刷結果が得られないまま我慢してお使いの皆様のために、今までの経験が役立てばと、このブログを立ち上げました。印刷の基本から、応用情報、問題の解決方法を情報発信すると共に、PDF化など、これからどうするかについても、ご相談に乗れれば幸いです。ご質問はコメントでお寄せください。

2015年2月2日月曜日

AS/400からの印刷 ~基礎編-3~

TCP/IPが普及してくると、AS/400とプリンターの接続も、TCP/IPでTwinax接続と同様の操作性を求められることになります。
TCP/IPでの接続が、Twinax接続と大きく異なるのは、IBMが独自で決めた規格ではないという点です。RFC(Request for Comments) というインターネット上の公開された場所で定義されたもので、特にTelnet5250Eは、AS/400の端末の表示画面用のプロトコルTelnet5250をプリンター用に拡張したもので、RFC2877の中に記載されています。(この事実だけででも、時代の流れを感じますね。)
同じTelnetでも、端末表示と印刷で大きく異なる要件は、プリンターのエラーをAS/400側に通知する等の「双方向通信」 にあります。
そのため、技術面では、Twinax接続とは次のような違いがあります。
  1. AS/400とプリンターの間は、プリンターから接続に行きます。(Twinaxの場合は、逆)
  2. ユーザー定義文字(いわゆる外字)も通常の文字と同じように、文字コードだけがプリンターに送信されてきますので、プリンター側に予め、文字コードと文字イメージを保管しておく必要があります。
【余談】外字の取り扱いに関しては、Twinax接続は親切にできていて、外字は文字コードと24x24ドットの文字イメージが、一緒にプリンターに送信されてきます。そのため、ユーザーは外字の有無を一切気にする必要はありませんでした。プリンターは、送信された文字コードと文字イメージを一時的に記憶します。そのため、同じ外字の2度目以降の印刷では、文字コードだけが送信され、データ量を最小限に抑えられます。
(電源を切ると、プリンターに記憶した外字の情報は消去されます。)

そして、LAN上を印刷データが流れるということは、メールやインターネットの閲覧等々、様々なデータと混在して流れることを意味しますので、Twianx接続では意識する必要の無かった、ネットワークのトラフィックも考慮することが、避けられなくなりました。
次回では、そのネットワークのトラフィックとの関係で経験した、Telnetでの印刷で発生するようになった問題と対処方法をお知らせします。

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