始めの言葉

「プリンターから印刷できて当たり前」と、ユーザーからもSIerからも軽視されがちなプリンターの世界ですが、実際にはお困りだったり、思ったような印刷結果が得られないまま我慢してお使いの皆様のために、今までの経験が役立てばと、このブログを立ち上げました。印刷の基本から、応用情報、問題の解決方法を情報発信すると共に、PDF化など、これからどうするかについても、ご相談に乗れれば幸いです。ご質問はコメントでお寄せください。

2018年11月10日土曜日

MapDraw を使った帳票設計のテクニック 第17回 - 条件の設定 - 6 -

前回は、データの存在する行にのみ、横罫線を引く設計を行いました。今回は、同じ考え方を使って縦罫線にも条件を付けてみましょう。
先ず、縦罫線を横罫線と同じようにデータの存在する行にのみ引いてみましょう。
横罫線の時と同様に、MapF 画面で、横罫線の左端に近い場所に、大体 1 行分の長さを持つ縦線をマウスで引きます。マウスのボタンを離すと、次のような線のプロパティを設定する画面が、自動的に表示されます。
MapF 画面で引いた縦罫線
この画面で、次の設定を行います。
- 名前 : これは任意の名前です。
- ゾーン条件 : 横罫線を引く時に作った条件が使えますので、"a" を指定します。
- ペンの太さ、色 : 好みで指定します。
一旦、プレビュー画面で、縦罫線の位置や長さを確認します。
縦罫線のプレビュー画面
条件付けによって、データの存在する行に表示されるはずなので、位置を少し上に上げる必要があります。上下の位置の調整は、線のプロパティ画面の "Y シフト" の値を使って行います。座標の原点は用紙の左上角で、上下方向、つまり Y 座標の値は下に向かうほど大きくなりますので、線の位置を上に移動するには、値をマイナス方向に大きくします。プレビューを確認しながら試行錯誤を繰り返し、ここでは "-35(1/10mm)" に設定すると良さそうです。
Y シフトの値を使って、線を上に移動する。
プレビュー画面
次に、今、引いた縦罫線の間を埋める縦罫線を引きます。MapF 画面上で、先ほど引いた縦線をコピー・ペーストし、真下に移動します。(左右に動かないようにするには、キーボードの、下向きのカーソル・キーを使用して移動するのが便利です。)
キーボードの F5 キーを押して、その線のプロパティを表示させ、次のように変更します。
- 名前 : 別の名前に変更します。
- ゾーン条件 : データの無い行に適用するために "b" を指定したら、どうでしょうか。
データの無い行に引く縦罫線の指定
プレビュー画面を見ると、データの無い行にも縦罫線を引くように指定したことになり、ページの下の方にまで、余分に縦罫線が引かれています。
プレビュー画面
条件が正しくないのが原因ですから、新しい条件を設定します。
次の画面のように、条件設定の中の "行" の指定方法には、"現在行" の他に、1 行下の行を指定するための "+1" や、1 行上の行を指定するための "-1" があります。この数字は、最高 200 まであります。ここでは、次の行がデータの存在する行であることを条件とするために、この画面のような条件を定義して "c" としています。
新しい条件 "c"
縦線 "L2" の条件を "c" に変更したところ、プレビュー画面は次のようになりました。
プレビュー画面
実は自分でも多少疑問な点があるのですが、ここまでできれば、後は 1 行目の上の横罫線を DrawF 画面で引いておけば、きれいな罫線付きの表になります。疑問な点は、次回にお話しします。



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