始めの言葉

「プリンターから印刷できて当たり前」と、ユーザーからもSIerからも軽視されがちなプリンターの世界ですが、実際にはお困りだったり、思ったような印刷結果が得られないまま我慢してお使いの皆様のために、今までの経験が役立てばと、このブログを立ち上げました。印刷の基本から、応用情報、問題の解決方法を情報発信すると共に、PDF化など、これからどうするかについても、ご相談に乗れれば幸いです。ご質問はコメントでお寄せください。

2018年6月2日土曜日

AS/400 プリンティングに求められるソリューション 第40回 - ROBOTを使った処理の自動化 - 3 -

前回の "3. スプール・ファイルとアクション間の関連定義" の中で、名前だけ定義した "アクション” の内容を定義します。
前回でアクション名は、既に "STD132PDF" と決めています。この名前のアクションの内容を定義するには、Mapping メイン・メニューで "14. オペレーション・メニュー" を選択して実行した後、表示される "オペレーション・メニュー" の中の "2. アクションの処理" を選択して、実行します。
Mapping オペレーション・メニューで"2."を選択する
次のような画面が表示されるので、キーボードの F6 キーを押します。(この画面で、F6 キーを使うガイドが出ていないのは、大変申し訳ありません。)
アクションの処理画面
上の画面のように、"アクションの管理" という小さな画面が "アクションの処理" 画面の上に表示されます。そこで、左の下線上にアクション名である "STD132PDF" を入力し、その右側の入力フィールドには、後でアクションの見分けがつくための説明を入力します。このフィールドは、残念ながら DBCS を受け付けないので、上の例のように半角英数文字を使います。
入力できたら、キーボードの "実行" キーを押して登録します。そうすると、元の "アクションの処理" 画面に戻ります。
アクションの処理画面に戻って "5" を指定した画面
アクション名を登録できたので、次はアクションの内容を定義します。上の画面のように "STD123PDF" の左横に "5"(コマンド行)を入力して、実行します。
ここで、"2" の "編集" を指定して実行すると、先ほど表示した小さな画面が表示され、アクション名とその概要を編集することができるようになります。

"5" を指定して実行した画面は、つぎのとおりです。
アクションのコマンドの初めの画面
ここでも、新規にコマンドを登録するには、キーボードの "F6" キーを押します。(ここでも、"F6" キーを使った新規作成のガイドが出ていません。)
次のような "コマンド作成" の画面が表示されますので、"MAPCPYSPLF" と入力してキーボードの "F4" キーを押します。
コマンド作成画面で "MAPCPYSPLF" を入力した

そうすると、おなじみの "MAPCPYSPLF" コマンドの指定画面が表示されます。ただし、入力する値の指定方法が異なります。
"ROBOT 変数" といって、次の変数を使うと、スプールのそれぞれの値を固定値ではなく ROBOT が実行する時点の値を引いてきます。
- &SPLF : スプール・ファイル名
- &SPLNUM : スプール・ファイル番号
- &JOB : ジョブ名
- &JOBNUM : ジョブ番号
- &USER : ユーザー名
- &LIBDES : 出力 OUTQ のあるライブラリー名
- &OUTDES : 出力 OUTQ 名
ここでは、スプール・ファイル名は固定の名前でも良いのですが、あえて ROBOT 変数を使ってみました。
スプール・ファイルの指定には ROBOT 変数が使用できますが、Mapping フォーマット名やシーケンス番号には使えませんので、それぞれ "STD" 、"00010" を指定します。指定した後、キーボードの "F10" キーを押した時の画面が、次のものです。指定した値にだけ ">" が付いています。
アクションに MAPCPYSPLF コマンドを登録する-1
改ページして表示した、次ページの画面では次の値を指定します。
- Mapdraw format language -> *XPS
- XPS Printer/outfile language -> '*PDF'
その結果が、次の画面です。
アクションに MAPCPYSPLF コマンドを登録する-2
さらにもう 1 回改ページして表示した次のページでは、生成する PDF ファイルのファイル名と保管フォルダー、そしてコード・ページを指定します。ここでも ROBOT 変数が使えますので、ファイル名の指定に使っています。
アクションに MAPCPYSPLF コマンドを登録する-3
これで実行キーを押すと、画面は次のように変わって、アクションのコマンドとして登録できたことが確認できます。
アクションにコマンドが登録できた
もし、次に別のコマンドを実行させたい場合(例:生成された PDF ファイルを OUTQ を通してプリンターに印刷させる。)は、ここで、キーボードの "F6" キーを押します。"00020" として次のコマンドを登録する画面が表示されますので、同じ手順で次のコマンドを登録します。
では、次回は ROBOT を使って、実際に PDF ファイルを生成してみましょう。

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