始めの言葉

「プリンターから印刷できて当たり前」と、ユーザーからもSIerからも軽視されがちなプリンターの世界ですが、実際にはお困りだったり、思ったような印刷結果が得られないまま我慢してお使いの皆様のために、今までの経験が役立てばと、このブログを立ち上げました。印刷の基本から、応用情報、問題の解決方法を情報発信すると共に、PDF化など、これからどうするかについても、ご相談に乗れれば幸いです。ご質問はコメントでお寄せください。

2017年12月16日土曜日

AS/400 プリンティングに求められるソリューション 第19回 - Mapping Suite の画面 - 1 -

今回のお話からは、実際の Mapping の画面をご紹介しようと思います。
Mapping は、本来はお客様のシステムの裏方として働くもので、表の画面に出てくることは通常はありません。出てくる機会があるとしたら、帳票の設計変更や追加、Mapping ROBOT(これは、後でご説明します。)の設定変更や追加を行なう場合くらいになります。

先ず初めに、帳票設計を行なうケースを想定して、どのように行なっていくか、画面と一緒にご紹介していきます。
帳票設計を行なう流れは、大まかには次のとおりです。
1. 帳票設計を行なうツールである "MapDraw" は、Windows 上で稼動します。MapDraw上に、対象となるスプールを表示させるために、AS/400 上の Mapping メニューを使ってスプールを PC 上で表示させるための変換を行ないます。
Mapping メイン画面の中のスプールを変換するためのメニュー"1"

2. 既存の帳票に合わせた設計とする場合には、既存の帳票のスキャン・イメージを画像データのオーバーレイとして、MapDraw の画面に貼り付けます。全く新規に設計する必要がある場合には、いきなり MapDraw 上で罫線や固定文字を配置させていっても良いのですが、予め、Excel や PowerPoint 等の罫線や文字を編集しやすいソフトウェア上で設計して、その画面イメージを MapDraw に貼り付けても良いかと思います。

3. MapDraw 上に表示したスプール・データを使って、データを表示させるための配置やフォントのサイズ、種類を指定していきます。MapDraw のプレビューの機能を使って設計した結果を確認していきますが、正確な画面表示は、倍率を 100% とした場合になることにご注意ください。
設計後の MapDraw プレビュー画面

4. 設計を確認できたら、プロジェクトの生成を行います。これによって、AS/400 側の IFS の特定のフォルダーにプロジェクト・ファイルが保存されます。設計で使用したフォントも同時に、IFS の特定のフォルダーに保存されます。AS/400 上の Mapping が PDF ファイルや PCL 形式の印刷データを生成するために、このフォルダーにあるフォント・イメージを使用します。

5. 保存されたプロジェクト・ファイルは、AS/400 上の Mapping メニューを使って、オブジェクトに変換します。
MapDraw プロジェクトをオブジェクトに変換するためのメニュー"2"

以上で準備は完了です。AS/400 上の Mapping のコマンドを使って PDF ファイルを生成して設計に問題が残っていないかを確認します。
問題ないことが確認できたら、新しい帳票が出力できるように、CL や ROBOT の設定に反映します。
次回からは、各ステップを少し詳しくお話しします。

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