2002年の頃を振り返って見ると、AS/400 が Twinax 接続標準から LAN 接続標準に移行していく中で、対応するプリンターも、LAN 接続でも双方向通信が可能で、Twinax 接続からの移行の受け皿となる Telnet5250E に対応するものとして、連続用紙用レーザー・プリンターのInfoPrint250(5300-025) と、ライン・プリンターの標準モデルである 5400-006 の LAN カード付きモデルが発表されたのが、2000年でした。
InfoPrint250(5300-025) |
また、ドット・プリンターを Telnet5250E に対応させるためのオプション、5400エミュレーターが翌年、2003年に発表されていますから、この頃のプリンターは、Twinax 接続から LAN 接続に徐々に切り替わっていく時代と言えるかと思います。
しかし、同時に、半数近くのお客様は電子化やレーザー・プリンターへの移行を指向していたことが分かります。私自身にも、古くなって保守も終了したライン・プリンターを、LAN 接続の新しいライン・プリンターに置き換えるお客様の比率が減っているという実感がありました。レーザー・プリンターへの移行と言っても、AFP だけでなく、PAGES モードを持つ小型の IBM レーザー・プリンターですら、お客様には"高い"と言われ、十分に受け皿になっていないという実感もありました。
今にして見れば、その頃から、メーカー縛りが無く、価格の安いレーザー・プリンター(消耗品コストは、インパクト・プリンターに比べて高くなりますが)に印刷できるようにするために、所謂"帳票ソリューション"を導入されるお客様が増えてきたのではないかと考えています。それらのソリューションのほとんどが、次のような処理を行いますので、Windowsのプリンター・ドライバーさえ持っているプリンターであれば、制約は無かったのです。
- AS/400 上のスプール・データを、例えば csv 形式のファイルに変換します。
-> それを、Windowsサーバーに送信します。
-> Windowsサーバー上で帳票イメージを作成して、プリンター・ドライバーを使って印刷します。
そこで、その後のお客様の変化を知るために、2010年4月に同様なアンケートを実施しました。その結果は、次のとおりです。
- 調査時期 : 2010年4月
- 有効回答社数 : 70社
1. AS/400 からの印刷に使用しているプリンター
1-1. ライン・プリンター Yes : 58% No : 36% 不明 : 6%
1-2. レーザー・プリンター Yes : 66% No : 24% 不明 : 10%
1-3. ドット・プリンター Yes 74% No : 20% 不明 : 6%
使用しているプリンターの種類 |
2. 帳票設計
2-1. RPG/COBOL, DDS でコーディングしている : 64%
2-2. APW も使用している : 16%
2-3. OS/400 上で稼動する帳票ソフトを使用している : 12%
2-4. Windowsサーバー上で稼動する帳票ソフトを使用している : 4%
2-5. 印刷しない : 4%
2-6. 不明 : 4%
帳票設計 |
3. 5年後の予想
3-1. 現行のまま継続する : 33%
3-2. 電子化により印刷量を削減する : 31%
3-3. 複写帳票を廃止してレーザー・プリンターへ移行する : 16%
3-4. 既存帳票は継続し、新規帳票は帳票ソリューションを使用する : 7%
3-5. AS/400 を廃止して Windowsサーバーへ移行する : 6%
3-6. 現行方式を維持し、増強する : 4%
3-7. その他、不明 : 3%
5年後の予想 |
4. 帳票ソリューション
4-1. 使用中のものへの満足度 満足 : 40% 不満足 : 23% 不明 : 37%
4-2. 選択のために重視する 価格 : 48% 稼動 OS 種類 : 20% 設計機能 : 13% 導入実績 : 9% 不明 : 10%
4-3. 稼動 OS : どちらでも良い : 44% OS/400 : 33% Windowsサーバー : 17% 不明 : 6%
帳票ソリューションについて |
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