最も身近なエラーは、用紙切れと用紙ジャムです。
1. 用紙切れの対応方法
用紙切れの発生をプリンタ-が検知するために、用紙の走行経路の途中に、接触式か非接触式のセンサーが付いています。このセンサーが用紙の存在を検知しなくなった時に、"用紙切れ"の情報が操作パネルに表示されます。
ライン・プリンターのモデルによって、用紙切れを検知する方法や箇所は異なります。
"5400-F10/L10"モデルでは、一旦、"用紙がありません"というメッセージが表示されて印刷が止まった後も、再度"印刷"スイッチを押すことにより、完全に用紙の下端まで続けて印刷させます。
同様に、稼動する台数が、今も最も多い"5400-L06/006"モデルでも、用紙切れで一旦印刷が止まった時点で、"印刷"スイッチを押すことで、用紙の最後まで1ページ以上続けて印刷できます。
下の図は、"5400-L06/006"モデルのものですが、用紙切れセンサーがプリンター内部の前の方にあるため、印字ヘッドとの間隔が長めだったことが分かります。つまり、用紙切れセンサーの下を用紙の終端が通過して、"用紙切れ"を検知し、エラー表示する時点では、まだ、印字ヘッドと用紙終端までは、まだ十分印刷可能な用紙が残っていることになります。
そこで、再度"印刷"スイッチを押すことで、用紙の終端まで印刷させます。
2 度目の用紙終端の検知のために、もう 1 つのセンサーがトラクターの近傍にあるのか、それとも、印刷データに含まれる用紙長の情報を元に、プリンターが、1 回目に用紙終端を検知した時に残りの用紙長を計算するのかは、残念ながら私も知りません。そもそも、印字ヘッド近傍に用紙切れセンサーがあって、用紙終端まで印刷して止まるようにできていれば、1 回印刷が止まってから、改めて"印刷"スイッチを押す手間は不要と思うのですが。
5400-L06/006の用紙切れセンサーの位置 |
ちなみに、"5400-F10"では、用紙切れセンサーは非接触式(光センサー)のタイプになっています。そのため、プリンターの前カバーを外して使用しているお客様において、プリンターの設置場所と向き、窓から差し込んだ太陽光の角度の組み合わせによって、用紙があるのにも関わらず用紙切れ状態と誤検知を起こしたことがあります。
"5400-F06"モデルや"5400-F02"モデルでは、"用紙がありません"というメッセージが表示された時点で、既に用紙下端まで印刷完了しているようですが、どのモデルでも、"印刷"スイッチを押して、用紙下端まで印刷完了させることを習慣付けておくことをお勧めします。
そうしないと、用紙切れが発生したページの最後の何行かのデータが印刷されずに残っているため、新しい用紙をセットして印刷開始させた時に、残った行のデータから印刷が始まり、行ずれが発生することになるからです。
プリンターで発生した"用紙切れ"エラーは、Telnet5250E 接続の場合には、OS/400 側のOUTQの画面で、メッセージ・ウェイト状態として通知されます。それに対して、プリンター・セッション経由の印刷や、PC からの印刷の場合には、印刷データが送信中でない限り、OS/400 側の画面にも、PC 側の画面にもエラー表示はされません。従って、用紙切れになったことを知るには、プリンターがエラー発生時に鳴らすアラーム音が頼りになります。アラーム音は初期設定で、"連続音"、"間欠音"、もしくは"鳴らない"が選択できるだけです。音の大きさは一定です。
注意していただきたい点は他には、"電源を切らない"ということです。"用紙切れ"の場合は、用紙の下端まで印刷した後は、新しい用紙をセットするだけで済みますが、途中で、プリンターの電源を切ってしまうと、メモリーに残っているデータがあった時に、そのデータが消えてしまいます。その結果、新しい用紙をセットして電源を入れ、印刷再開した時に、行ずれを起こすことになります。それを避けるためには、AS/400 や PC から印刷再開するページを指定して、印刷指示しないとならなくなります。
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