- 1ページの行数が66行よりも多いデータを印刷する。
- 前トラクターと後ろトラクターにそれぞれ2種類の連続用紙をセットして、それを操作パネルのスイッチを使って手動で切り替える代わりに、OUTQを選択することで自動的に切り替える。
レーザー・プリンターは、ページ・プリンターという呼び方もあるように、ページ単位で印刷処理します。つまり、プリンター内で1ページ分の印刷データが準備できてから印刷動作を開始します。その結果、インパクト・プリンターではできない
- 縮小印刷
- 用紙方向の縦長・横長指定
- 用紙トレイ選択・排紙トレイ選択
- 両面印刷(長辺綴じ・短辺綴じ指定)
- 上下左右の余白設定
では、早速、PAGESモードのプリンター用のPDFファイルを使ってご説明します。PAGESモード用のPDFファイルは、PCOMMやCA標準の ibm5585.pdf を元に作られたものが、下記のサイトで公開されています。
http://www.ricoh.co.jp/pps/download/utility/pdt_pdf.html
このファイルを PC にダウンロードして、メモ帳等のエディターで開きます。(ダブル・クリックするとAdobe Reader が起動してエラーが表示されますので、ご注意ください。)
上から順番に見ていくと、すぐに"BEGIN_MACROS"があります。
(/*と*/で挟まれた部分は、コメント・アウト、つまり説明用のテキストで、機能には関係しません。)
初めの"NUL EQU 00"は、このPDFファイルの中では、"NUL"という3文字は、16進コードのコマンド"00"を表わしているという定義になります。つまり、任意の英数3文字 EQU(Equal イコール)16進コードのコマンドという書き方で、コマンドを英数3文字に置き換えているわけです。更に先を見ると、PAGES独自のコマンドの例として、用紙方向横長指定として、SRO EQU 1B 7E 50 00 01 03 と書かれた行があります。これは、SRO は、16進コードのコマンド 1B 7E 50 00 01 03 を置き換えるという意味になります。
AS/400から送られる印刷データの先頭に、これらのコマンドを追加するための指定は、"BEGIN_MACROS"の先にある
/* Control Codes */
の直下の START_JOB= の行で行います。デフォルトで記述されている
START_JOB=CDS INZ SEL P10 LL6
は、
CDS(Change Data Stream)プリンターをPAGESモードにセットする -> INZ(Initialize)初期化する -> SEL(Select)印刷可能状態にする -> P10 文字ピッチを10cpiにする ->LL6 行ピッチを6lpiにする
という順番でプリンターにコマンドを送ることを意味しています。そこで、この行を、その下にコメント・アウトされているサンプル
START_JOB=CDS INZ SEL SA4 FA4 SRO P10 LL6
に置き換えると、プリンターをPAGESモードに設定し(CDS)、A4用紙のトレイから給紙して(SA4)、連続帳票からA4への縮小(FA4)して、印刷する設定になります。
なお、細かい話ですが、PAGESの場合、トレイ指定コマンド(ここではSA4)と、縮小コマンド(ここではFA4)は、この順番で記述しないと指定が有効になりませんので、ご注意ください。
また、余白の設定を併せて行うとすると、少し難しくなります。MACROの中に「余白ヘッダー部」として"MRG"があります。これを使うのですが、これはヘッダー部だけ、つまり何ミリにするかという値が含まれていませんので、START_JOB=の後ろに組み込む時に MRG の後ろに値を追加する必要があります。
余白の値は、値(ミリ)をインチに換算した値 x 1440を16進数にした値を、1バイトずつスペースで区切って記述します。例えば、用紙方向横長で、上余白10mm、左余白15mmに設定するには
- 上余白の値の計算 10mm÷25.4mm/インチx1440 = 567 -> 16進に換算= 0237
- 左余白の値の計算 15mm÷25.4mm/インチx1440 = 850 -> 16進に換算= 0352
- 用紙方向横長のMACROは SRO
- MRGの後ろに左余白、上余白の順で1バイトずつブランクを挟んで記述します。
このコマンドで設定した余白の値は、プリンターの操作パネルから初期設定で指定した
余白の値の影響は受けません。
余白の値の定義 |
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