IBM書体に対して平成書体は、簡略化された漢字となっていて、この書体がJIS90年改訂で採用されたわけですが、その後、JIS2004年改訂では、正しい漢字(書体)に戻りました。以下の比較資料は、Adobe社の資料ですが、これを見ると、例えばJIS90年字形では、しんにょうの点が1つであるのが、JIS2004年字形では2つに戻るといった変更が行われたことが分かると思います。
余談ですが、昔、私が受けた研修の講師の方が、「進捗」の「捗」の旁は「歩」とは点の数が違うことを知っているかと言われたことを、今でも覚えています。この比較資料の中の85番の文字がそれですが、確かにJIS90年字形では「歩」になっていますが、JIS2004年字形では点が1つ減っていますので、講師の方のコメントは正しかったと言えると思います。
このような経緯の結果、今の時点では、プリンターの内蔵フォントを使って印刷する直結型のプリンターやドット・プリンターの場合、画面の文字と同じ書体の文字を印刷するには、初期設定で「IBM書体」を選択するのが適切というように、元へ戻ったと言えます。
ただし、前々回お話したように、CCSID1399バージョン1までの文字という制限は残ります。
JIS90年書体とJIS2004年書体の比較-1 |
JIS90年書体とJIS2004年書体の比較-2 |
JIS90年書体とJIS2004年書体の比較-3 |
JIS90年書体とJIS2004年書体の比較-4 |
JIS90年書体とJIS2004年書体の比較-5 |
JIS90年書体とJIS2004年書体の比較-6 |
JIS90年書体とJIS2004年書体の比較-7 |
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