今回は、先ず、LPR 印刷に相当するリモートOUTQからの印刷のために、リモートOUTQを実際に画面を追いながら作っていきます。サンプルとして、OS/400 V7R1 上で、PAGES モードのレーザー・プリンターへの直接印刷用のリモートOUTQ を作ります。
|
CRTOUTQ初めの画面 |
|
リモート・システムと待ち行列の指定 |
- 5250 端末画面で、"CRTOUTQ"というコマンドを実行します。左の画面は"QUSRSYS"というライブラリーに、"IP1000J"というリモートOUTQを作成する場合のサンプル画面です。それらの指定は任意ですが、"リモート・システム"には、必ず"*INTNETADR"を入力して実行キーを押します。(F4 キーを押すと、"*INTNETADR"以外にも選択肢が表示されます。)
- そうすると、"リモート印刷装置待ち行列"欄以下が表示されますので、そこに、宛先プリンターのLANカード固有の値を入力します。画面の"lp"(半角小文字)は、通常、多くのレーザー・プリンターや複合機用に使用できるようです。(Windowsの場合の、Standard TCP/IPポートのパラメーターである「キュー名」が、これに該当します。)
- 次のページでは、"接続タイプ"には、必ず"*IP"を、"宛先タイプ"には、必ず"*OTHER"を指定します。"ホスト印刷の変換"はデフォルトの"*YES"になっていると思いますので、カーソルをここへ移動して実行キーを押すと、追加のパラメーターが表示されます。
|
*IBMPAGES300を指定 |
- ここで、次に表示される"メーカー・タイプ及び型式"で、印刷データをどのプリンターのモードに変換するかを指定します。プリンター・セッション経由の印刷では、PDT の選択に該当するわけです。F4 キーを押すと実に多くの選択肢が表示されますが、ここでは、PAGES モードのプリンター用として、2番目の画面に出てくる"*IBMPAGES300"を選択します。
<参考情報>
- 同じ画面に"*IBM5575"があります。5577 モードに変換するには、これを選択します。("*IBM5575AMOV"は、テストしたことがありません。)
- PAGES と名前が付いた選択肢が他にもありますが、今までの実績では"*IBMPAGES300"がお勧めです。
- 他に日本語の印刷に対応した選択肢としては、"*CANLIPS3"があり、これは CANON 社のレーザー・プリンター用ですが、これもテストはしたことがありません。
|
CANON LIP3用の指定 |
- もう一つは、"*ESCPDBCS"です。これは、ESC/P モードのインパクト・プリンター用ですが、これもテストはしたことがありません。
- インパクト・プリンター用としては、他に、NEC 社プリンター用として"*NECPCPR201"がありますが、今後の修正は無いことが IBM 社のサイトに記載されています。
|
ESC/P用の指定 |
- PCL モードのレーザー・プリンター用として、"*HP"で始まる名前のものが多数あります。このモードで日本語を印刷するには、プリンターには日本語用の内蔵フォントがありませんので、OS/400 からフォント・イメージを持った印刷データを送信する必要があります。(HP 社のレーザー・プリンターは日本語内蔵フォントを持っているようですが。) しかし、OS/400 自身もそのままでは日本語フォントのイメージを持っていませんので、AFP プリンター用のフォント・ライセンスを購入(導入)していただき、そのフォントを使用するように指定する必要が出てきます。
- そのまま、PAGE モードにデータ形式変換して印刷すれば良いだけなら、この後の"ワークステーション・カスタマイズ・オブジェクト"は、"*NONE"のままとし、"IPアドレス"に宛先のプリンターの IPアドレスを指定すれば、終了です。しかし、レーザー・プリンターの場合には、プリンター・
セッションの回でお話したように、縮小や用紙トレイの指定などが必要になってきますので、ここでは、"ワークステーション・カスタマイズ・オブジェクト"の編集が必要になります。その手順は次回以降でお話します。
|
IPアドレスの指定 |
|
リモート・プリンター・ライターの起動 |
- IP1000J というリモートOUTQ ができたら、"STRRMTWTR QUSRSYS/IP1000J"というコマンドを実行してライターを起動したら、印刷準備完了です。
0 件のコメント:
コメントを投稿