A4. "5400-F10/L10" プリンターの電源スイッチを入れた後、順調に起動しない、一定しないタイミングで、余分に改行したり改ページしたりするという不可解な現象が発生している時は、初めに電源をチェックしてください。
ライン・プリンターの全て - 第7回- 日本語ライン・プリンターの歴史-7 の回でお話したように、"5400-F10/L10" は、高速印刷を実現するために、印字ヘッドを 2 組使っています。そして、その結果、消費電流も大きくなっています。電源の規格は、通常のものと同じく、100V/15Aとなっていますが、実際には、他の機器と同じ電源コンセントを使用していると、電圧低下の影響を受けて、初めに記したような不可解な現象を起こすことがあります。
私自身の経験として、当時本社だった六本木のオフィスにいた頃に導入、設置したばかりの "5400-L10" プリンターが、電源スイッチを入れた後、初期診断テストを繰り返すばかりで、"印刷中断"状態にならなかったことを覚えています。
初めは初期不良を懸念したのですが、最終的には、電源を壁のコンセントから直接取ることに変えて解決しました。
Q5. 5400-L02/F02/006/S06/L06/F06用インク・リボンには 3 種類あるが、それぞれどのように違うのか。
A5. ライン・プリンター用のサプライ品のホーム・ページ を見ると、次の 3 種類のインク・リボンがあることが分かります。
- 高品質ストレート・リボン
- リボン・スキップ機構対応リボン
- リボン
ライン・プリンターの全て - 第20回 - 日本語ライン・プリンターを賢く使う-6 の回でお話したように、中速ライン・プリンター"5400-006/S06"では、インク・リボンの繋ぎ目が印字ヘッドのピンに叩かれ、毛羽立ちが起きると、その面が反転して用紙側に来た時に、用紙の表面を擦ってインクによる汚れを付けるという問題が発生したことがあります。
当時は、お客様が、お客様のお客様に提出する請求書の印刷において発生したため、早急の対策が必要でした。
そこで、印字ヘッドのピンで叩かれる面が用紙側に来ないように、リボンの繋ぎ目で反転させずに接着したリボンの作成しました。それが 1 番目の「高品質ストレート・リボン」です。
インク・リボンの片面しか叩かないようにしましたので、汚れが発生しない代わりに、寿命は標準のものの半分程度になります。
この後の "5400-L06" 以降のモデルでは、繋ぎ目を叩かない機構を組み込んでいますので、このリボンを使用する対象となるプリンターは、"5400-006/S06" のみとなります。
逆に、"リボン・スキップ機構対応リボン"を使用する対象のプリンターは、リボン・スキップ機構を持つ "5400-L06/F06" ということになります。もちろん、低速機である "5400-F02/L02" に使用しても、何も問題はありませんので、例えば、それらと "5400-F06" の両方を使用しているお客様には、在庫管理が簡単になりますので、こちらのリボンを選択することをお勧めします。
Q6. 用紙の長さの仕様は、8 インチから 12 インチとなっているが、もっと短い長さ、あるいは長い長さの用紙は、しようできないのか。
A6. ライン・プリンターは、元々"連続用紙"用のプリンターです。"連続用紙"に印刷するのですから、用紙の長さに制約のあること自体が、おかしなことと言えます。
プリンターの仕様となっている用紙の長さとは、何を意味しているのでしょうか。それは、ミシン目とミシン目の感覚ではなく、用紙の折りたたみのミシン目の間隔と理解して良いと思います。
通常は、印刷データの観点からは、1 ページの長さは、ミシン目の間隔と等しくなります。
しかし、例えば、1 ページの長さが 3 インチの場合、実物の用紙としては、4 ページ毎に折りたたまれるようにできていれば、プリンターの仕様の観点では、3 x 4 = 12 インチの長さの用紙と見なされます。
ページ長3インチ->用紙長12インチ |
別の言い方で言えば、印刷された用紙が、プリンターの背面に折りたたまれて溜まっていく際に、折りたたまれる用紙の長さの単位が、8 インチから 12 インチまでなら、プリンターの内部にきれいに折りたたまれていくということを、仕様は謳っているということです。
従って、もし 12 インチ以上の長さの用紙に印刷する場合には、後ろのドアーを解放状態にして、更に、印刷された用紙が初めの折りたたまれた状態のとおり、また折りたたまれて溜まっていくように注意していれば、印刷は可能と言えるわけです。
もちろん、きれいに折りたたまれていなくても、後で人手でたたみ直すということであれば、後ろのドアを開けたままで印刷中は放置しておけます。